風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

校訂版の楽譜はやっぱり良い

ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」の譜読みを始めた。この曲、大昔にロンドンの楽譜屋Boosey&Hawkesで買ったDover版の楽譜で読み始めたのだが、指使いを決めるのがややこしく行き詰まってしまった。思い出すと僕は当時「できるだけ安く(まだ版権が切れていなかった)沢山のラヴェルの楽譜を買いたい」という一心でこの「Piano Masterpieces of Maurice Ravel」という楽譜を求めた(£7.50だったから2000円ぐらい?)のだが、沢山の曲が入っている(この曲以外に「ソナチネ「鏡」「夜のガスパール」「水の戯れ」まで入っていた。大名弁当か、苦笑)のは良いものの、リプリント版なのだろうがとにかく読みにくい上に指使いの記入が全くない。まぁ自分で運指考えろということでしょうが、ラヴェルの曲で運指考えるのはなかなか面倒だ。

というわけで校訂版を買いました。いや、本当にラクです。この楽譜で譜読みしてゆくと無理な部分がほとんどない。面白かったのはこの写真の冒頭の部分でもバッハでよくやる指替え(3→4とか4→5)が沢山使われていることで、なるほど、と思った。

この曲は精妙な響き、和声の移ろいが本当に綺麗で譜読みしていて頭が痛くなるような曲とは大違いだ。譜読みしていて楽しい曲はやる気になりますよ、やっぱり。

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