風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

ワルトシュタインの譜読みは大変だ(第1楽章)

毎日2時間限定でピアノの練習をしているが、ワルトシュタインはなにせ長いし難しいので譜読みも大変。やっと第1楽章の最後まで14分ぐらいで通せるようになってきたが、第1楽章だけでも抜粋した部分練習の箇所が多数あり、それをやるだけで1時間以上かかる。「なんだよこれ、全然ハ長調の曲じゃないよね」などとブツクサ言いながら、弾きにくい所を毎日やることで少しずつは弾けるようになってきてはいる。自分の腕からいってもそんなに簡単に弾けるようになるとは思えないので我慢して続けるしかない。そんな中で気づいたことやら雑感やらを。

↑ いきなりだがこの冒頭の和音の連打。一拍目は右手がなく左手のCのみ。一拍目は強拍なのでベートーヴェンは大きな音にならないよう左手の単音のみにしたのでは?と考えた。僕のイメージはここの始まりはあくまでppで「アフリカの大地の地平線から真っ赤な太陽が静かに登ってくるイメージ」だが、そう弾くのは難しい。鍵盤を沈めた位置から打鍵するのだが簡単ではない。それにしてもこれがソナタ第一主題とは型破り!

↑ 第1楽章のクライマックスの一つが展開部のこのあたり。輝かしい三連符のアルペジオでどんどん調を変えながら展開されるところだがミスが起きる。毎日このあたりの2ページを10回繰り返して練習しているが簡単にはいかない。辛抱強くやるしかない。

 

↑ コーダに入ってこのあたりも意外と弾きにくい。左手の10度の跳躍を外しがち。ここも辛抱強く部分練習しかないか。

和声の分析も部分的にやったりやらなかったり。時間に限りがあるのでどのレベルまでやるかも問題。例えば「減七だな」とか「属七だな」とか「ドミナントだな」「ここはトニカに落ち着いた」とかは響きである程度わかるのだが、これを「属九の和音の根音省略第5音下方変位」とかまできっちり分析するのは面倒。「お、調が変わって雰囲気が変わった」とか「この音を強調するのはおかしい」とか「ここの強弱はこうであるのが音楽的に妥当」程度がわかったらナマクラな素人ピアノ弾きには十分では?と思ったりするのだが、本当のところ、その程度じゃダメなのかどうなのか僕は専門家でないのでわからない。まぁでも和声分析はクイズっぽくて面白いので勉強はダラダラと続けたいですが。。。
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第3楽章も少しずつ譜を見ながら弾き始めましたが、こちらはまた改めて書こうと思います。こっちはトリルが大変だー!

舞鶴へ小旅行

今年の夏、バードウォッチング遠征もなく鬱屈してきたので家内と舞鶴へ日帰り小旅行に行くことに。

舞鶴までは車で2時間ほど。目的のひとつの「海軍ゆかりの港めぐり」の船に乗船。

舞鶴港には自衛隊の艦艇が多数停泊していた。この船は現役を引退した木造の掃海艇。木造なので磁気機雷に反応しないとのこと。

 

最新のステルス護衛艦の「やはぎ」。変わった形をしていていささか不気味。

 

左がイージス艦の「あたご」、右が護衛艦「せとぎり」

 

船を降りて明治時代の倉庫の建物を利用した赤レンガパークへ。ショップでお買い物。

 

最後に「道の駅 舞鶴港とれとれセンター」へ。イカの刺身とイカ焼き、そして海鮮丼を楽しんだ。鳥目的でない旅行は久しぶりだが楽しかった。

「ワルトシュタイン」の譜読みを始めました

プロのピアニスト氏が一からの譜読みをYouTubeのLIVEで見せてくれる企画があり、とても興味深かったので僕もベートーヴェンのピアノソナタ第21番ハ長調「ワルトシュタイン」Op.53 を譜読みすることにした。まだ始めて1ヶ月弱で第一楽章をやっと最後まで音符を拾って提示部・展開部はある程度の速度で、そして再現部とコーダはヨチヨチと弾いているところ。今は第一楽章を譜読み中だが、第ニ楽章、第三楽章もやって全楽章やってみるつもり。

この曲の譜読みを始めて、作りの凄さに圧倒された。
ハ長調の曲なんだけれど、あっという間に転調につぐ転調、そして気がつくとホ長調(ハ長調から遠い調)の第ニ主題になる。このホ長調の部分(35小節から)、調号がないので#だらけ。区切って#4つ調号を書いてくれたら読みやすいのに。。。でもこの後も、ベートーヴェンは転調に次ぐ転調を繰り返すが頑固なまでに調号を書かない(お陰で臨時記号だらけ)。音楽の流れを切らないためと思うけれど。。

それにしてもこの第ニ主題の美しさはどうだろう?。ミ~レ~ド・シ~ラ~、シ~ド~レ~ミ~レ~(移動ド読み)という昔の屋台のラーメン屋のチャルメラみたいな節がこんなに美しい響きになるとは!!魔法のようだ。この曲、メロディラインの美しさに依存していないことがよく分かる。

で、この曲、複雑な和音を使っているか?というとそうでもない。時々ドッペルドミナントや増6の和音等も出てくるけれどほとんどはシンプルな基本の和音。例えば展開部のこのあたりは(下の譜例。すみません、汚い手書きで和声記号を書いていますが)基本Ⅰの和音とⅤ7の和音。こんなシンプルな和声で、音楽は緊迫感を増したり弛緩したり流れを速めたり遅くなったり目まぐるしく変わる。いや本当にベートーヴェン、天才ですわ(←誰でも知ってる)。わざわざ弾かなくても聴いただけでわかるだろ?という話ですが、僕は分かりが悪いので弾いて和声を分析してやっとわかった次第。。。遅すぎますね😅

という感じでいちいち立ち止まっては感動したり調べたりしてしまうので、なかなか譜読みが進まない。急ぐわけではないのでじっくりやっていきたいと思っております。ただこの曲、長いし相当難易度が高いので最終的に録音までできるレベルに至るかどうかはわかりません。ただやるだけで楽しいので当面、この曲、頑張ろうと思っております😊。

取り敢えず、大好きなクラウディオ・アラウのライブの動画 ↓ を貼っておきます

youtu.be

(しかし、、この曲の第三楽章のトリル地獄とオクターブ・グリッサンド、本当に僕が弾けるのか?😅)

鳥のいないマイフィールドへ

先日、この夏のバードウォッチングは休業、と書いたところだが、部屋に籠っていると鬱屈するし、何でもいいから鳥を見たい、家内のボルネオツァーキャンセルの一件もあり少しでもストレスを発散したく、鳥がいないことを承知で夫婦でマイフィールドの公園に早朝行ってみた。

想像通り、鳥影薄し。わずかに飛び回っているのはこの夏に生まれた幼鳥たち。こちらはシジュウカラの幼鳥。生意気な顔をしている。

小道を歩いているといきなりヤマガラの幼鳥が降りてきた。見るとタマムシを捕まえている。タマムシを見たのは久しぶりだがこんなシーンで見るとは。。。もっともタマムシは害虫らしいが。ヤマガラはそのうちタマムシを咥えて飛び去ってしまった。

ハシブトガラスの幼鳥が親を追いかけて餌をねだっていた。口の中が赤いので幼鳥とわかる。

あとはメジロとかコゲラとかの普通種。それでも取り敢えずバードウォッチングはした、という記録。

ブラームスOp.118-3バラードを録音しました

なかなか録音に至らなかったブラームスのOp.118-3を取り敢えず録音しました。↓

youtu.be


残念なことに跳躍しまくる和音をミスタッチゼロで弾くことはできなかった。。自分の技術的な至らなさに恥じ入るばかり。。。僕にとっては想像以上に難しい曲でした。前の記事で書いた通りで、楽譜を見ながら弾くとミスタッチが増えることから、最終的にト短調と変ホ長調のパートは暗譜して鍵盤を見て弾いた(中間部のロ長調の部分は譜面を見た)のだが、それでもミスを撲滅できず、この速度で和音の形に合わせて指のポジションを瞬間的に正しく動かすことができていないものと思う。速度的には目標の四分音符=130(参考にしていたグリゴリー・ソコロフと同じ速度)で弾いたが、これより遅くすると自分的には表現に問題があると感じたので、これより遅く弾く選択肢はなかった。

前後半のト短調の激しい部分ではブラームスのクララとの関係への絶望感や激しい想い、苦しさを、中間部のロ長調の部分では速度を落とさず、昔の暖かい思い出とともにそれが二度と戻ってこない空虚感や思うようにならなかった苛立ちを(甘さ控えめで)表現しようと頑張ったつもりだが、なかなか思うようにはならなかったです。

人前で弾くとか発表会で弾くとかだったら、ここからさらに2~3か月練習を積んで丁寧に仕上げていけばそこそこまで追い込めるかもしれないが、僕の場合はそこを目指していないので取り敢えずこれで終了としたいと思います。

ショックな出来事

先日、入院中の義父のことを書いたところだが、急に不整脈を起こして容態が急変した。ボルネオ行きを3日先に控えた家内はめちゃくちゃ悩んだ末に最終的にキャンセル。直前キャンセルなのでキャンセル料だけで数十万円が一瞬で溶けてしまった。その後、義父は持ち直してボルネオに出発する日には容態は安定したのだが、家内の落ち込みようは見ていられないようなレベル。横にいる僕も胸が苦しくなった。「気持ちに共感する」とはこういうことなのだな、と久しぶりに実感した。

「たかが旅行のキャンセルじゃん」と思われるかもしれないが、家内はこのボルネオ遠征に向けて何か月も鳥の図鑑を何種類も読み込むだけではなく、自分で図鑑のKindle画像から切り出した絵を編集して、訪問する地域に頻出する鳥の「今回の遠征用の図鑑」を作り、毎日、鳥の特徴を暗記しようとしていた。YouTubeで海外のバードウォッチャーの遠征記録を何度も眺め、その土地の鳥の出現状況や行動パターンも勉強し続けていた。家内に言わせると今の気分は「甲子園を目指して猛練習を頑張っていた高校球児が外部要因でいきなり甲子園出場が叶わなくなったような気持ち」とのこと。

僕もコアなバードウォッチングをずっと一緒にやってきたのでその気持はわかる。気の毒で気の毒で本当に胸が痛かった。あまりにしょんぼりしているので、来年、改めて今度は僕が全額お金を出してボルネオに夫婦で遠征することを約束した。しかしながら義父の容態が安定したのは良かったが、こんどの11月のアフリカ遠征前や来年のボルネオ遠征前に義父がどんな状態になっているのか今から気になる。

さて、これで僕だけではなく家内も当分、バードウォッチングの予定がなくなってしまった。僕にはまだピアノ(音楽)というサブ趣味があるが、家内は今はこれといって他の趣味が無い状況なので本当に気の毒だ。何か夫婦で散歩に出かけるとか気晴らしを考えないと、と思っている。

オオミドリヒロハシ。ボルネオで最難関の鳥のひとつだが美しい。個人的には世界一美しいと言われているケツァールより綺麗と思っている。来年夫婦で見れたら最高なのだが!




ブラームスOp.118-2の解釈について(追記)

先日、プロのピアニストがブラームスOp.118-2を弾いてそれについてディスカッションをするという企画があり行ってきた。楽譜を見ながらその演奏を聴いているうちに、思いついたことを前回の記事の追記として書いておきたい。

1)調性の推移
この曲を改めて生で聴いてみて「なんとも素直な曲だなぁ」と思った。曲の調の推移をみると:

イ長調(主調)→ホ長調(属調)→イ短調(主調の同主調)→嬰ヘ短調(主調の平行短調)→嬰ヘ長調(嬰ヘ短調の同主調)→・・・

という感じでとても素直な常識的な転調をしている。作りもシンプルな三部形式。内声は複雑だけれど、素直に感じるのももっともかもしれない。これを転じて「ブラームスがこの曲に込めたのはクララへの素直な想いなのかもしれない」と改めて思った次第。

2)クララ音型の変形
前回の記事でも書いた通り、この曲には「クララ音型(クララ・コード)」が埋め込まれているのだが、今回、改めて聴いているうちに曲の中にクララ音型の「反行形」が埋め込まれていること、そしてクララ音型がカノンのような形で使われていることにも気づいた(以下譜例)。音型の「反行形」、そしてカノン構造を使うというあたり、とてもバッハっぽい。

バッハがフーガの主題を変形したのは、主題の単調な繰り返しを避け、変形・展開させる(拡大・縮小・反行形など)ことで、楽曲に新しい表情や豊かなコントラストを与えると同時に曲全体の統一感(まとまり)を与えようとしたと言われている。ブラームスがクララ音型をこういう形で変形したりカノンのような形で繰り返し提示することで、改めて上の1)で書いたようなクララへの素直な想いを「曲が単調にならないように工夫しながら」ひたすら綴ったのではないか、と思った。

とまぁ、楽譜を見ながら生演奏を聴いて感じたことを追記しました。
こんな『分析ごっこ』をしていてもピアノはちっとも上手くならないのだが(苦笑)、これは僕流の音楽の楽しみ方なので、まぁいいだろう。
音楽の楽しみは楽器を上手に演奏する以外にもいろいろあるのだから。

施設に入るということ

一人暮らしをしていた90歳超の義父が体調を崩して入院していたのだが、主治医からこれ以上の一人暮らしは無理と宣告され、施設に入る方向で検討が始まった。義母は数年前に認知症を発症してすでに施設暮らし。義父はずっと施設に入ることを断固拒否して一人暮らしを続けていたのだが、とうとう本人も覚悟を決めたようだ。

これまでは家内と家内の妹が定期的に実家に通って介護をしていたのだが、なにせどの手段を使っても行くだけで6~7時間かかる辺鄙なところなので、通いの介護も限界だった。義父はとても頑固な人でヘルパーさんや訪問看護師が家に入るのも嫌がり、主治医が禁止している酒も止めず、家内も義妹もほとほと困りきっていた。

こういう様子を見ていると他人事とは思えない。僕だって将来、こういうシチュエーションに追い込まれるかも。義父にとってはきっと「施設に入る」というのは「強制収容所に入れられる」あるいは「刑務所に入れられる」ような気分なんだろうな、と思う。個室は与えられても食事は時間が決まっていて好きなものばかり出るわけではない。最大の楽しみだった酒は飲めない。持ち込める楽しみは限られている。。。
その辛さは想像するにあまりある。。。。

ただ一つ、自分の世話で家族に迷惑をかけずに済む、ということだけが施設に入るときの心の支えだろうなぁ。施設に入っても室内でできる趣味をもうひとつ、何か始めてみるか。

ピアノ練習を2時間以内に制限することにしました。

どうも最近体調が悪い。頭がぼんやりして目も疲れていて何もやる気がおきない。最初はサッカー中継やMLB中継を見すぎているからか?とも思ったが、肩・首の凝りもあるので、ははぁ、これは多分ピアノ練習だな、と気づいた。

ブラームスのOp.118-3バラードが停滞している。
6月末までに仕上げて録音するつもりだったのに、6月中旬からなかなか改善が見られない。改善が見られないが故に練習方法を考えてトライアル&エラーしているとあっと言う間に時間が経ってしまい、気がつくと3時間とか弾いていたこともあったと思う。もう若くないのにどう考えてもこれはやりすぎだ。

この曲の問題は2つあって、ひとつめは素早い跳躍だらけであること。ふたつめは跳躍はないが10小節4拍目からEs-durに転調する部分。速い跳躍はg-mollの部分だが僕が弾きたい四分音符=130で弾くことにすると速すぎて楽譜を目で追えずミスタッチが増えてしまう。では暗譜して鍵盤のみ見て弾けるか、というとまだ心もとない感じ。なんだかどっちつかずなのだ。ふたつめのE-durの部分はトップノートだけが響くように弾くわけだけど、和音の他の音もできる限りちゃんと弾こうとすると、構成音が微妙に変わってゆくのでなかなか難しい。これもスピードが速いがゆえの問題。(譜面はこちら↓。青&緑の部分)

加えて、この曲が仕上がっていないにもかかわらず、次の曲の譜読みを始めてしまった。前にも書いたが僕は新しい曲の譜読みをするのが曲を仕上げるより好きなので、こちらもやりだすと面白くて興が乗ってしまう。譜読みをしていると、曲の響きとかメロディの美しさ以上に和声が気になり、使われている和音や転調にいちいち感動したりしているので、あっという間に時間が経ってしまう。それに弾きにくい部分があるとつい部分練習してしまうし。。。

しかし、体調が悪いとQOLが下がるので、考えた末にピアノの練習は2時間以内に制限することにしました。QOLを上げるための趣味でQOLが下がるのは本末転倒だ。タイマーをピアノの横に置いて何があっても2時間で練習はやめて体調の変化を見たいと思う。発表会があるわけでも人前で弾くわけでもないので、急いで仕上げる必要性もない。しばらくこの形でやってみようと思います。

この夏のバードウォッチングは休業

今週の月曜日、小型船で海鳥観察に行く予定だったのだが海況が悪く中止。予備日にしていた翌火曜日もギリギリになってやはり波風強く船は出せないということで、現地に行くまでもなく中止と決定した。僕の夏のバードウォッチング遠征の予定はこれで終了。毎夏、小笠原航路に乗り船上での海鳥観察を楽しんでいたが、今年は予定を入れなかったのだ。

もう渡りの時期は終わり夏鳥たちは山で繁殖に入っている。今年の夏は熊が僕の住んでいる地方でも確認されており、山や森には家内が怖がって行くことができない。ということで山も海もアウト。残念ながら秋の渡りが始まるまではバードウォッチングは休業だ。

もっとも家内は1週間後にボルネオに出発する。僕は今回はそれにも行かないのでひとりで家で留守番。11月に予定しているアフリカ遠征に向けて鳥名を暗記したりするにはまだ少し早い。来年春にフィリピンのネグロス・ボホール島への遠征を計画しているのでその打ち合わせを現地ガイドさんと進めることにしようか。

僕のメインの趣味はバードウォッチングだったけど、この状況なので当分の間、ピアノがメイン趣味になりそうな気配です。