風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

名古屋から苫小牧まで航路探鳥

アフリカの準備や家内の実家への介護帰省など、バタバタな日々だが、フェリーに乗って二泊三日で北海道まで航路探鳥に行ってきた。半年以上前から友人と約束していた遠征だ。

名古屋港を夜に出港し、千葉県九十九里沖で夜明けを迎えたが、一向に鳥が飛ばない。なんともハズレな一日。もっとも同行の友人と家内はカワリシロハラミズナギドリ(←珍鳥)を視認したが写真に撮れず残念(カワリシロハラは僕もオーストラリアで見たきりで国内では未見)。

船中でもう一泊し、3日目の夜明けを青森県六ケ所村沖で迎えた。まだ真っ暗な海面近くを小型の鳥がヒラヒラ飛んでいた。ウミツバメだ。写真に撮って確認するとハイイロウミツバメ。なかなか見れない種なのでこれは良かった(僕は過去一度、網走沖で見たのみ)。しかしこのウミツバメ祭りはわずか30分で終了。

津軽海峡だけあって、ハジロミズナギドリがバンバン飛んでくれた。この時期らしい顔ぶれだが、フルマカモメとかウトウとかは全く出ず。あと不思議だったのはオオミズナギドリもほとんど出なかった。

他にはこの航路中ずっと出てくれたコアホウドリとクロアシアホウドリ。

フェリーの横を小鳥が飛んでいった。キセキレイとハクセキレイ。何故か北海道に向かって飛んでいった。
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北海道の苫小牧港に予定通り到着。新千歳空港から大阪に飛行機で帰還した。来年は6月頃に同じ航路に乗って鳥相の変化を確認したいと思う。

ヘンデル 組曲第5番のアルマンド

「ワルトシュタイン」第2、第3楽章とサイドメニューのフォーレの「シシリエンヌ」だけでもピアノの練習は大変なのに、気が多い僕は新しい曲の譜読みを始めてしまった。
ヘンデルのハープシコード組曲第5番ホ長調 HWV430の「アルマンド」だ。

この曲、以前、マレイ・ペライアのヘンデルとスカルラッティのアルバムを聴いてとても気に入りいつか弾こうと思っていたのだ。ヘンデルの組曲第5番というと「エアと変奏」(通称:愉快な鍛冶屋)が有名だが、僕はこのアルマンドが叙情的でありながら静かな明るさに満ちていて好きだ。曲の中程で一瞬「愉快な鍛冶屋」を思わせるフレーズが出てくる。ペライアの演奏はこちら ↓


youtu.be

さて、譜読みを始めて意外に手こずっている。
元々僕は#4個のホ長調という調性がなぜか苦手(#3つのイ長調や#5つのロ長調は大丈夫なのだが)、それに加えてこの曲、指で保持する音(指ペダル)が多く指使いがなかなか大変(ベーレンライター原典版を使っているので指使いも強弱も自分で決めないといけない)。また相当手を開かないと弾けず、ペライアのように優雅に弾くのは僕にとっては難しい。
冒頭の譜面を上げておきます ↓

ヘンデルの曲を弾くのは初めてなのだが、バッハと全然違う印象。難しいけれどバッハの難しさとはまた一味違う。曲想としては「tranquillo」という音楽用語がぴったりだろうか(「平穏な」「穏やかな」という感じの意味)。がんばって並行してやってみたいと思います。

80億分の1

「80億分の1」というシミュレーションゲームをご存知だろうか?

1in8b.life


ここにアクセスして「生まれる」を押すと、プレイヤーは世界の141カ国のどこかに生まれて人生をスタートする。名前や性別、家族やその階級、健康状態も基本的な統計データからランダムに与えられるので、人口の多い国に生まれる可能性は高く、衛生状態が悪かったら早々に死んでしまうかもしれない。SNSで話題になっており僕もXでこれを知り興味を持ってアクセスしてみた。

僕が「生まれる」を押すとインドのムンバイでNeha Pillaiという名前の女の子として生まれた。3歳まで生きた人生の記録がこちら。ところどころで人生の選択をすることができるが僕はお任せにした。

こちらが23歳の時の状況。既に結婚し子供がいる。工場で働いている。今のところは健康状態も悪くなさそうだ。

81歳で死亡した。これがその最後の記録。悪くない人生だったようだ。
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僕は基本的に無宗教で「あの世」も「生まれ変わり」も信じていない。しかし確実に、新しく生を受けた赤ん坊(人間)は脳の組織が複雑になるにつれ「自我」を持ち「自意識」を持つようになる。僕が今、「自意識」を持っているのもそのおかげなので、死んだら僕自身は消滅するが、どこかで生まれた「誰か」はいずれ「自我」を持つことになる(そしてその体から死ぬまで抜け出すことはできない)。なので「次の僕」(というより新たに生を受けた誰か)は幼いながらに「自分はこの体に閉じ込められている」「私はどうして私なんだろう?」と考え始めることだろう。これを「輪廻転生」と言えなくはない(一切過去の記憶などない)。そして新しい体で新しい誰かとして自意識を持ち新しい人生を歩むことにはなるのだろうと思っている。
この「80億分の1」は、なんだかこんな自分の死生観にぴったりのゲームだなぁと感心したのだ。それにしても確率から言って次の生も日本である可能性は限りなく低いだろうなぁ。。。。

いやしかし、、このゲーム、人間に限っているところはちょっと違うかも。動物だって鳥だって「原始的な自意識」を持っているかもしれないから。

アフリカ遠征に向けてちゃくちゃくと。。。

今月末のアフリカ・ケニア遠征に向けて徐々に準備を進めている。

黄熱病のワクチンの接種。こちらがその証明書。
調べてみると関西では接種している病院が数えるほどしかなく、加えて「もう今月は全部予約で埋まっています」というところもあった。なんとか10月1日に接種できたが自由診療なので費用は22500円(家内は過去、アフリカに行っているので接種済み)。その病院で偶然今回遠征でご一緒するご夫婦と会った。この方々も住んでいる県では病院の予約がいっぱいで慌てて大阪まで来て接種することにしたとのこと。

コロナワクチンの接種証明書。
アプリの接種証明は無効になっているので、市役所に依頼して英語の接種証明を出してもらった。未だにこういうものもケニア入国に必要だ。

外貨の調達。
旅行会社にツァー料金は支払い済みだがチップは自分で支払う必要がある。ケニアではドルで支払うのが普通らしいので、金種を選んで両替してもらえる大阪・梅田のお店へ。銀行はこの分野から撤退したらしく今は両替会社しかない。空港での両替は並んだりして時間がかかるので事前調達をすることにした。首尾よく1ドル札30枚を含むドル紙幣をゲット。

旅行保険の英文の付保証明書。
これも入国にあたってケニア政府が提示するよう求めている。

鳥のほうは毎朝30分、トレッドミルで歩いているのだがその間、自分で編集したケニアの鳥の動画を見て少しでも特徴と名前を暗記しようと頑張っている。こちらはガイドから送られてきた鳥のチェックリストの一部だが全部が見れるわけではないものの540種がリストされている。分布域と観察記録の頻度を調べ、見れる可能性が高いと判断している鳥が48種(日本でも見られる鳥を除く)で僕はそれにフォーカスして姿と名前を覚えようとしているが、暗記が超苦手な僕にはそれも大変。なかなかはかどらない。。。。

僕たちのバードウォッチング海外遠征は、未踏峰にチャレンジする登山家みたいな感じかも。準備に数ヶ月掛けて見れる可能性のある鳥を徹底的に予習して臨む。今、近くの公園にバードウォッチングに行っているのも遠征に備えて鳥を見つけて撮影する勘を失わないトレーニングの感じ。息子に言わせると「僕の両親は『どうしようもない鳥キチ』です」ということになるようだが(苦笑)。

大阪城公園へ久しぶりに。。。

関西のバードウォッチャーにとっての「渡り鳥の聖地」といえば大阪城公園だろう。昔から渡り鳥が立ち寄る有名な探鳥地だ。ガチで渡り鳥、珍鳥を見つけようと思うと、渡りの時期に日本海側の離島(舳倉島とか飛島とか見島とか)や南西諸島の離島(与那国島とか粟国島とか)に行くわけだが、大阪城公園はその中で例外的に本州の真ん中の、それも都会のド真ん中にある。交通の便も良い。そんなわけで僕たちがバードウォッチングを始めたころは本当に聖地扱いだった。熱心な家内は朝5時前から大阪城公園を巡回するために公園の隣のホテルに泊まったりしていた。今はここにやってくる鳥が随分減り特別感が薄くなって入るが。。。

大阪城は今はインバウンドの外国人客で賑わっている。鳥たちはもちろん観光客が通る場所では見ることはほぼできない。建物の裏側とか薄暗い藪とか小さな公園状に区切られたポイントで探すわけだが。。。先日、超久しぶり(2年ぶり?)に大阪城公園に行ってきた。早朝でまだ観光客もいない大阪城をパチリ。

回って出会った鳥たちの写真を。上から、キビタキ雌、オオルリ雌、センダイムシクイ。全部渡り鳥だが普通種。残念ながら鳥影薄し。

藪の中で素早く動く影を見つけた。しばらく粘ってヤブサメを発見(先日の記事で声を紹介した鳥)。家内はヤブサメが好きなので喜んでいた。

大阪城公園の鳥が減った理由のひとつに、防犯上の理由で薄暗い藪や草木を切って見通しを良くしたことが上げられる。今の大阪市はお金儲けに熱心なので飲食施設なども増やして鳥にとって良い環境はどんどん削られている。大阪万博では渡りのシギ・チドリが立ち寄る干潟も埋め立てられた。バードウォッチャーにとっては(そして鳥たちにとっては)残念なことだ。

ワルトシュタイン第一楽章を録音しました。

ベートーヴェンのピアノソナタ第21番Op.53「ワルトシュタイン」の第一楽章、もっと時間をかけるつもりだったのだが、何回か録音してまずまずだったので、3ヶ月ほどの練習ですがアップすることにしました。↓

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僕の欠点に「飽きっぽい」と「粘り強さが足りない」がある。もうこの歳になると治る見込みもないし、それ以上に僕本人に治す気がない(苦笑)。この曲だってもっと頑張って粘り強く磨き続けたらもっと良くなる可能性はあるだろうが、発表会に出るとか人前で弾くとかの「頑張らざるを得ないイベント」がないので、そこまで頑張るモチベーションもない。加えて練習で左手に痛みが出てきたので打ち止めにすることに。Alignmentが不十分だったり、ミスタッチ含め傷はあちこちにあるが、表現としては自分なりにまぁまぁ満足している。

楽譜に自分なりに考えたベートーヴェンが表現しようとした(のではないかと思う)ことを、緑で書き込んだ。聴力が衰え耳が聴こえなくなる不安・恐怖と戦いながら芸術家として生きる決意を固めた当時のベートーヴェンの心持ちを率直に表した曲だと考える。ベートーヴェンに限らず人間には個別の困難性や不安があり、それを乗り越えるためには「オプティミズム(楽観主義)」を「意志的に」持つことが必要だ。
それについて僕は旧ブログにこんな記事を書いたことがある。

away-sw.hatenablog.com

ベートーヴェンは意志的に「オプティミスティック」に生きようとし、その気持をストレートにこの曲に込めた。
最後のミ・ソ・ドの3和音はベートーヴェンの『希望』を表しているのだ。
僕はそんな風に解釈している。

使っている音楽関係アプリ

音楽のお勉強用に役立った&使っているiPhoneアプリをいくつかご紹介。
まず、僕のiPhoneの和声・楽典のお勉強のアプリを集めたグループがこちら。iPhone画面のスクショ切り出し。

「ピアノ」というのは小さなピアノ鍵盤がiPhone画面に表示されるアプリで、机の上で和音などを調べるのに便利。「全24調ドイツ名・・」というのは、以前の記事で紹介したChatGPTに作らせたランダムに12の長調と12の短調をドイツ名で表示させるiPhoneアプリ。これで表示した調のスケールとアルペジオの練習を練習している。

「みゅートレ調号編」というアプリ。左の画面は調号から調(キー)を回答するクイズ形式のもの。右は同じアプリの中で調(キー)から調号を回答するもの。それぞれ長調・短調含めランダムに10問出題される。調名も音名もドイツ語であって欲しかったのだが残念。。今はどの問題も即答できるが勉強し始めのころは重宝した。今でもたまに忘れてないかやってみている。

こちらの左は「和声ドリル」というアプリで問題のパターンもいくつかあるのだが、こちらは一例。上に書いてある和声記号と合致する譜面を選ぶようになっている。和声記号は標準的なものと少し違うものもあるので注意が必要。右側は「ドイツ語調性・・・」という名前になっているが、ChatGPTに作らせた自作アプリで、ランダムに出題される「⚫️調のスケールの◯番目の音は何?」というクイズに回答するもの。本当は選択式でなく音名を回答する形にしたかったがうまくいかなかった。この問題に答えるのに時間がかかると、和声解析に時間がかかることになるので、基礎訓練のつもりで。

最後に画面スクショにある「新曲視唱pro」は楽譜が提示されてそれを歌うとマイクが拾って音程が正しいか教えてくれるというアプリだが、実はまだやっていない。僕はソルフェージュが苦手なので、楽譜を見ても(ごく単純な旋律以外は)頭の中で音が鳴らない。少しでも改善できないか、ということで最近iPhoneに入れてみました。
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まぁこんな感じで暇な時に時々やっています。ケチなので課金はしていませんが。

ヤブサメの声

ヤブサメという鳥がいる。二頭身にも見える可愛い小さな鳥で、主に藪の中を動き回り明るいところに出てこないので見るのが困難な鳥だ。この写真は先日公園の藪の中で見つけたヤブサメ ↓

このヤブサメ、虫のような高い声で「シシシシシシシ・・・」と鳴く。その声の周波数はおよそ8,000Hzから10,000Hz。ちなみに、人は20Hz~20,000Hzまで聞こえると言われているが、年齢を重ねると高音域の聴力が落ちる。なのでバードウォッチャーの間ではヤブサメの声が聴こえるか聴こえないかがよく話題に上がる。ちなみにこんな声です ↓

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この前、家内と公園を歩いているとヤブサメが鳴いていた。「ヤブサメが鳴いている」と家内に言ったところ「聴こえない」とのこと。どうやら高音域の聴力低下が始まったらしい。僕は幸いにして今のところ聴こえるがそのうち聴こえなくなるのだろう。
まぁでもヤブサメの声が聴こえなくても日常生活に支障はない。人の話し声はだいたい100~500Hzくらいだから。ちなみに野鳥の会ではこんな集音器も販売している。

www.birdshop.jp

そういえばバードウォチングをしていて、若い人の視力に驚くことも増えてきた。特に小・中学生バードウォッチャーは凄い。年長者が全く見えない遠くの鳥をバンバン肉眼で見つける。本当に羨ましくて仕方ない。視力(解像度と動体視力)を一時的にでも上げる目薬があればぜひ使いたい(ドーピングですね、これは)。遠くがよく見えるメガネを使えば?という案は双眼鏡やカメラと持ち替えて見る時に問題があるので却下。

残念ながら歳には勝てませんね。
年齢なりの楽しみ方を見つけるしかないでしょうね。

ワルトシュタイン第二、第三楽章を少しずつ譜読み

ベートーヴェンのソナタ「ワルトシュタイン」第一楽章と日々苦闘しているが(本当に苦闘という言葉が適当)、第二楽章と第三楽章の譜読みも始めている。第二楽章はごく短い楽章で第三楽章の序章という位置づけで、非常に美しい楽章だが譜読みは難しくないので1日1回さっと通すだけ。反対に第三楽章は長くて技術的難易度が非常に高くて大変。

第三楽章というと右手のトリル、それも1と2の指でトリルを弾き続けつつ他の指でメロディを弾くところがある。例えば以下の部分 ↓

どう弾くかについては園田高弘版に丁寧な楽譜 ↓が載っていた。右手でトリルと旋律を弾いている間中、左手が忙しくスタカートで音階を上がり下りするのが鬱陶しい。ここは左手と右手をあわせるために丁寧に練習が必要と思う。

トリルでさらに難しいのはコーダのこの部分、Prestissimoということでさらに速度が上がった状態。譜例は後半の495小節から ↓

トリルの形が微妙に変化しつつメロディを他の指で弾く。ここの弾き方も園田版に以下の通り詳細な譜例が ↓。

さらに一番最後の部分、これはトリッキーに一番上の音を左手で弾きながら右手は3度のトリルを弾く ↓

ここはまさに「トリル地獄」と言ってよいだろう。ここには上げないが他にもオクターブ・グリッサンドなどの難所もあり、僕の技術力で弾けるかどうか微妙。ただチャレンジはしてみたいと思う。ダメなら仕方ないが。。。

ともあれこの第二、三楽章、先日、間違いながら&非常にゆっくりと最初から最後まで通して弾いた。笑われるかもしれないが、最後の和音を弾いたとき全く予期していなかった「感動」がやってきた。『あー、自力でワルトシュタイン全楽章を通して弾いた!』という感動。アマチュアが第九やマタイ受難曲を初めて通しで歌ったりしたら、きっと『マタイを自分で歌った!』という感動がやってくるのだろうが、それに多少近いかもしれない。
うーん、やっぱりピアノは自分で弾くべきものだなぁ。。。

渡りのツツドリなど

アフリカ遠征に向けて体を動かし鳥を見つける勘を取り戻そうと川沿いの公園へ。出会ったカメラマン氏曰く、ツツドリが数日前から見られていたが今朝は見られないとのこと。

まだいるのではと家内と探して自力発見!しかし枝葉が混んだところで逆光でとても見にくい。。。

そのうちツツドリは飛んで順光側の木の中へ。光は良くなったが枝が被ってどうにもならない。この公園では過去にもツツドリを見たことがあるが、渡りのルートなのだろう。そのうちどこかに飛んでいった。

その他にはキビタキ雌やコサメビタキ

オオルリ雄若も見ることができた。歩きとしてはまだ不十分。これから1ヶ月、バードウォッチャーの眼と体に少しずつ戻してゆきたい