風の歌が聞こえますか

僕に聞こえてくる風の歌を綴ります。

ヘンデル・バリエーションのフーガ

ブラームスの通称「ヘンバリ」または「ヘンデル変奏曲」、正しくは「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24」である。指にヒビが入ったおかげでまだピアノが弾けないので作業をしながらYouTubeで音楽を聞いているのだが、たまたまBGMとして以下の動画を見ていた時にアレクサンドラ・ドゥガンがこの曲のフーガを弾いたのだ。

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僕はこの曲が好きだったのだが、もう30年も前だろうか友人のピアノ弾きが「ヘンバリのあの駄フーガ」と言ったのを聞いてびっくりした。僕はこのフーガも好きだったのだ。改めてどうなんだろうと考えてみた次第。

ネットで世間の評価を見てみると少なくとも「駄フーガ」という評価は見当たらない。改めて聴き直してみると、すごく技巧的でやたらと主題の前半分のフレーズが順行形でも反行形でも拡大形でも目立っているので力ずくに聴こえなくもなく、精緻さや対位法の職人技が(あったとしても)目立たないのではないかな?と思えた。
で、ずいぶん昔に買ったままで探り弾きもしていないヘンレ版の楽譜を引っ張り出して、鍵盤でなぞってみると、、、いや、めちゃくちゃ難しいですわ。ブラームスのソロのピアノ曲ではパガニーニ変奏曲がダントツ難しいと思っていたが、このヘンバリのフーガもとんでもなく難しいです。これだけ技巧的でかつちゃんと4声のフーガだもんねぇ。指が治っても弾こうとは思わないなぁ。。。。

ところで今日は整形外科でレントゲンを撮ってきた。指のヒビは順調に治りつつあるのであとは気をつけて放置するのみとのこと。まだ痺れがあるし鍵盤を押すと少し痛むのでピアノを弾くのは要注意だ。こんな駄文を書き連ねて気晴らしするしかない。

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マレイ・ペライアによるヘンデル変奏曲全曲。ジュリアス・カッチェンの名演のCDを愛聴していたがペライアのこの演奏も素敵だ。ちなみにフーガは21:14から。