家内は明日、おがさわら丸に乗って小笠原諸島の父島へ弾丸往復し、航路で海鳥観察することをとても楽しみにしていたのだが、台風9号が小笠原諸島近海に居座っていることから今日、おがさわら丸の欠航が確定。以下の風速分布を見ても到底無理というのはもっともだ。おがさわら丸は島のライフラインだからよほどのことがない限り欠航しないのだが、さすがにこれは無理だろう(波高も5m超えと思われる)。がっかりしつつも家内は新幹線に乗って東京に向かっている。夜、息子と食事をして明日は上野動物園に行くそうだ。

今回の小笠原往復が流れたので8月19日に僕も付き合って父島に弾丸往復することにし、今日チケットを買った。父島滞在がわずか3時間の普通の人が絶対やらない旅行だが、我々バードウォッチャー(それも海鳥観察をするバードウォッチャー)には効率が良く費用も節約できてとても良い。
大型客船やフェリーでの海鳥観察は楽だ。なにせデッキに座っていたら勝手に鳥が飛んできてくれるし、トイレもレストランもすぐ近くにあるし、シャワーもついている。問題は海況が悪い時で全身・機材が潮まみれになるし立っているのが難しいことも多々ある。また、ほとんどの場合、肉眼では見えない距離の鳥を撮るためカメラのフレームに入れるのが難しく、おまけに鳥は飛んでいるしこちらの視野は揺れている。そして苦労して写真を撮れてもゴマ粒以下の像を超強トリミングするしかない。見栄えのする写真などカツオドリとかアホウドリとか大きくて近づく鳥以外はまぁ撮れない。それでもやめられないのが海鳥観察の醍醐味だ。同定識別は本当に一瞬の勝負で本当のバードウォッチングの実力が試される。もうなんか自分たちも究極、行き着くところまで行き着いたなぁというのが実感だ。なんか「ここが最終地点」という感じがする鳥見だ。